あがり症をエクスポージャー法で克服する2

エクスポージャー法の実践では、難易度順に並べられた事項の易しいことから克服していきます。

そして易しい事項なら比較的簡単にクリアできると思いますが、長期間にわたって本人が避けていた状況や過去に経験したことのない困難な状況においては、それを克服するまでに長時間かかってしまうようです。

このエクスポージャー法での最大の目的は、あがってしまう状況を克服することで自信を持たせることにあり、そのために同じような状況についても1度だけでなく、何度も繰り返し行うことが大切になってきます。その不安を感じる状況を克服するたびに、難易度を1ランクアップしていきます。

このタイミングは、今まで抱えていた不安が半減するくらいまでになったところでランクアップしていくようです。

あせって、あまり早い段階で難易度を上げてしまうと効果は半減してしまいますから、その克服には長時間かかることを考慮し取り組んでいきましょう。

エクスポージャー法でのあがり症の克服に取り組む際、エクスポージャーを行った後、その結果を細かく評価することも大切になってきます。それは結果を細かく評価しあがり症を段階に分け克服していくのです。そして最初の目標を高くしすぎずに段階的に上げていくことが重要になってきます。


例えば、人前に出てまったく話をすることができない人にいきなり「数十分、冗談を交じえながら落ち着いて話をする」などという目標を設定することには無理があると思います。

あがり症に悩んでいるところにさらに自信を失ってしまうことにもなりかねません。

こういった例での最初の目標では「まず小さな声でも構わないのでひとつ質問してみる」とか「他人の意見に賛同の場合にその意思を示す」ということぐらいが妥当ではないでしょうか。

そしてこの場合に、その言動の内容はどうであれ人前で実際に話ができたかどうかということがとても重要になってきます。そしてこういった経験を積み重ねることであがり症に対する不安が少しずつ緩和されていくことにもつながっていきます。そして落ち着いて話ができるように経験を積んでから、段階的に挑戦していくことになります。

最初に設定した目標が長い時間をかけ達成できる頃になると、目標で設定した以外のことについても自発的にエクスポージャーできるようになってきます。

そうなれば飛躍的にあがり症の症状も克服されてきて、人前に出て話をすることにも以前より抵抗が無くなってくるはずです。

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