メタボリック症候群は病気の予備軍

最近良く耳にするメタボリック症候群とは、内臓脂肪型の肥満に加え、高脂血症や高血圧、高血糖などの要素をあわせもちこれら病気の一歩手前の健康状態のことをいうようです。

その一つ一つの症状は軽く、病気というほどにはなっていなくても、これらの2つ以上の症状が重なった場合、動脈硬化に進行する危険性が飛躍的に高まるということのようです。

メタボリック症候群になった場合、健康な人に比べて糖尿病では5倍、脳卒中には4倍もかかりやすいということで、言い換えればメタボリック症候群とは、内臓脂肪の蓄積により生活習慣病にかかりやすくなった病気の予備軍の状態にあるということで、生命にも関わる事態にもなりかねない可能性も持っている状態ということです。そのため早期の対処が必要だということです。

日本内科学会より2005年にこのメタボリック症候群の診断基準が発表されたということですが、しかしだからといって最近発見された新しい病気ということではないようです。以前には食生活や運動不足が原因で発症するこれらの病気を「成人病」と呼び、さらにその後に「生活習慣病」と呼ばれ、こういった呼び名や基準が少しずつ変化しながらも現在、メタボリック症候群と呼ばれるようになったようです。

そして中高年の男性では2人に1人、そして女性でも5人に1人がこのメタボリック症候群に該当するということです。また以前の成人病といえば、それこそ成人特有の病気のようにいわれていましたが、現在では年齢が低くなり子どものメタボリック症候群も増えてきて深刻な問題のようです。

そういった状況から、国民の健康維持と医療費削減のためにも、このメタボリック症候群の予防や改善を重要な対策のひとつと考え、医療制度改革の一つとして2008年4月からの特定健診制度の導入をしています。

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